婚約破棄を宣言するたびに、未来から来た自分が「追放はやめろ!国が滅ぶぞ!」と忠告に来てドンドン増えてくんですが、その内容がエスカレートしまくっててドン引きです

「アンネローゼ!私はたった今をもって、君のことを追放する!」

 昼下がりの王宮。
 その一角にある庭園にて、アマザ王国第一王子、シュヴァイン・ハーネツァー・アマザは、婚約者である侯爵令嬢、アンネローゼ・レスタを指差しながら、そう高々と宣言していた。
 王子の傍らにいるアンネローゼの妹シャロンは、その光景を見てほくそ笑む。
 王子もそんなシャロンに笑顔を向け、もう一度高らかに婚約破棄を宣言しようと―「ちょっと待った!」して、止められた。
「誰だ!私達の未来を邪魔する者は!?」

「それは…私だ!」

 ガサリと音がし、その場にいた三人はすぐさまそちらに目を向ける。
 そこにはひとりの男がいた。
「私は…半年後のお前だ!過去の私よ、アンネローゼを追放してはいかん!国が滅ぶぞ!」
「なにィッ!?国が滅ぶだと!?」
コイツはなにを言ってるんだ!困惑するシュヴァインに未来の自分を名乗る男は語る。婚約破棄をした先、国が辿る運命を―――

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