公爵令嬢である私は、アレクサンダー王太子に、聖女候補のリリアへの嫌がらせをしたという冤罪が理由で、婚約破棄を言い渡された。
その上、私を追放しようとする王太子。
ところが『心優しい』リリアは涙を浮かべてある提案をする。
「こんなに可哀想な人をこれ以上追い詰めるなんて、私にはできません。ですから、私の下仕えにするというのは如何かしら?」
リリアの提案は、私に追い打ちを掛けるような非道なもの。
しかし私はリリア以上の笑顔を浮かべて答えた。
「――リリア様に、喜んでお仕えさせていただきます!」
だって、王妃候補ってものすごく息苦しいんだもの。
かわってもらえるなら、下仕えくらい喜んでやります。
……王妃の下仕えって案外、悪くない仕事なので。
私にざまぁする気なんて全然ないんだけど、どうやら勝手に自滅していきそうね。
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※連載形式ですが15,000文字ないくらいの、短い小説です。
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