陰の聖女でよかったのに

著者:朝月アサ

孤児のエレナは聖女の資質を持っていたため、公爵令嬢ミレイユに拾われ、侍女として育ってきた。エレナの陰から助力により、ミレイユが無事に聖女と認定される。

「エレナ、おめでとう。あなたは国外追放よ」
「ミレイユ様……? ど、どういうことでしょうか」
「あたくし、聖女に認定されたの。これほどのピラーは歴代一とまで言われたわ。つまり、お前はもう用済みなのよ。何か罪を着せて処刑しようかと思ったけれど、あたくしは優しいから国外に追放で勘弁してあげる」

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