君の嘘なら喜んで

著者:ククリ

髪に編み込まれていたリボンの残りが音もなく髪からほどけて、滑り落ちていく。
『私たち…嘘ばかりだったわね。』
そう微笑めば、男は悲しげに唇を噛んで俯いた。
散らばった髪とリボンの残骸を悔しげに睨みつけるその人は、私の婚約者だった。【全五話】

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