彼女と彼女に起きたいくつかの不思議と奇跡

 ベリク伯爵家の令嬢エリザベートは、魔術師にして学園の図書館司書を務めている平民のゲオルクの事が好きである。

「ゲオルク様! よろしければこちらお召し上がりください!」
「規律により受け取れません。館内での飲食の持ち込みは控えてください」
「少しくらいいいではありませんか!」
「お静かにお願いします」

 ゲオルクは暴走するエリザベートへの苛立ちと攻撃性が日々高まり、図書館を利用する平民の魔女ミナもまた騒々しいエリザベートを排除したい願望が高まっている。
 ある日、エリザベートは明日ゲオルクへの贈り物を持ってくると宣言するが――――翌日、彼女は現れなかった。

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