柳瀬あさとの小説一覧

小説家になろう

当事者不在の迷走婚約解消劇

「ねぇ、いい加減気付いてくださる? レオンは貴方なんて好きじゃないの、私を愛しているの、さっさと婚約解消してレオンを自由にして頂戴」  春の訪れを祝う園遊会の最中、美しい声で居丈高に告げたのはシルヴェストル公爵家のマルティーヌ・リオンヌで、言われたのはアルノー伯爵家のニナ・アルノー令嬢である。そし....
著者 : 柳瀬あさと
小説家になろう

だから私は主役になれない

少女は気がついたら知らない所にいた。知らない世界で知らない人達に囲まれ『要の巫女』だと言われ、そしてもう元の世界には戻れないと言われる。 「い、嫌、です……帰して、帰して下さい!」 ....
著者 : 柳瀬あさと
小説家になろう

王弟殿下は今日も元気に真実の愛をお探しです

拝啓 お母様、私が仕えるお嬢様の婚約者である我が国の王弟エドガー・グレン・ハミルトン殿下は、今日も元気に真実の愛をお探しです。 「とうとう見つけたのだ。私の真実の愛を」 「おめでとうございます」  失礼、どうやら見つけられたようです。真実の愛が見つかったとのご報告は、これで三回目となります。不思....
著者 : 柳瀬あさと
小説家になろう

王太子は聖女に愛を捧げ、婚約者には

「やはり素晴らしいな、聖女ミレーナは」  王太子アルナルドが心酔した様子で言った。アルナルドの婚約者であるザナルディ侯爵令嬢ガブリエラの前で。  完璧な王太子アルナルドに並び立つ為に完璧な淑女となったガブリエラだったが、最近のアルナルドは聖女ミレーナを褒め称えるばかり。  学園内でもあからさま....
著者 : 柳瀬あさと