恋人に「お前ただの金蔓だから」と言われた場合の最適解

著者:エイ

 魔法師団に勤めるエリザは、士官を目指す恋人のために給金から学費や生活費を援助していた。
 だがある日、恋人の誕生日をお祝いするためプレゼントを持参して彼の家を訪れると、その場で恋人とその友人たちから酷い罵倒をされてしまった。そして自分はただ都合よく利用されていただけと知る。
 ただの金蔓だったと嘲笑され突き飛ばされ言い返すこともできず、失意のままその場を後にした。
 呆然と公園のベンチに座り込み、夜が更けてもそこを動けずにいたエリザだったが、気が付くと隣に薄汚れた男が腰かけていた。
 エリザが持っていたケーキの匂いにつられてきたらしいその男にそれを渡してやると、こんなところに座り込んでいる理由を言い当てられ、それをきっかけについ恋人から受けた仕打ちを話してしまう。
 同情されるかと思いきや、自業自得のような言い方をされ、ついカッとなるエリザに対し、男はとんでもない提案を持ち掛けてくる。
『そのクズ男の後釜に、僕を飼いません?』
 クズの見本のような発言に呆れつつも、エリザは捨て鉢な気分でうっかり了承してしまうのだった。

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