伯爵令嬢ノアンは父の死をきっかけに、母と妹から悪質な嫌がらせを受けるようになった。
妹は父の後を継いで伯爵家当主となった叔父の子供であり、浮気をして妹を産んだ母と揃って、ノアンを除け者にしようとしたのだ。
嫌がらせはエスカレートし、ついには婚約者まで妹に奪われてしまう。
つらい生活にもひとりで耐えるノアンだが、そんな彼女にも唯一の楽しみがあった。
夜になれば、嫌なことを忘れさせてくれる特別な時間が訪れる。
窓を開けると現れるその人は、明るい金髪にきれいな青い瞳、そして――半透明のからだ。
「こんばんは、幽霊さん」
今日もわたしと彼の、秘密の夜がやってくる。
これは居場所をなくした少女が、幽霊の青年と出会って救われるお話。
※こちらの作品はアルファポリス様にも掲載しております。
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