公女殿下の参謀様 〜『厄災の皇子』と呼ばれて忌み嫌われて殺されかけた僕は、復讐のために帝国に抗い続ける属国の公女殿下に参謀として取り入った結果、最高の幸せを手に入れました〜

著者:サンボン

 メルヴレイ帝国の第三皇子として生まれた“ヴァレリアス”は、両親と異なり黒髪と黒い瞳を持っていること、その誕生と引き換えに聖女と呼ばれた母親が亡くなったことにより、“厄災の皇子と呼ばれ、忌み嫌われていた。

 そんな彼が七歳の頃、隣国のサヴァルタ公国と戦になり、その一年後、その戦をきっかけにヴァレリアスは帝国に災いを呼ぶとして塔に幽閉される。

 光の差し込まない薄暗い部屋、平民ですら食べないような貧しい食事、到底皇族とは思えないような暮らしを強いられる中、ヴァレリアスの唯一の楽しみが、塔の地下に所蔵されていた書物の数々だった。

 ヴァレリアスは本がボロボロになるまで毎日読み漁り、塔にあった本の全てを知識と蓄えた十七歳の時、皇帝の命により食事に毒を盛られた。

 もがき苦しみ、生を渇望するヴァレリアス。
 その結果、奇跡的に命を取り留めた彼は、復讐を誓い帝国からの脱出を図る。

 ヴァレリアスが、逃げたその先で出逢ったのは――たった一人で帝国に抗い続ける、属国となったサヴァルタ公国の第一皇女、“リューディア”だった。

 そんな二人は、惹かれ合い、傷をなめ合い、手を取り合って歩き出す。

 ――帝国を滅ぼし、幸せをつかむために。

 これは、全ての者から忌み嫌われた厄災の皇子と、たった一人でもがき続けた公女殿下が、最高の幸せを手に入れるまでの物語。

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