セドリック・クライモルテ前公爵はつい先日、妻を亡くしたばかり。
遊び人として今なお名を馳せる、そんなセドリックは淡々と妻の葬儀に参列していた。
その帰り。公爵邸でぼんやりしていたセドリックは、久々に息子に遭遇。
爵位を譲り渡した息子は顔色悪くしながらも、いきなり妻からの手紙をセドリックに渡してきた。
「それ、読み終わっていらなかったら俺が貰う約束だから捨てんなよ」
そんな念押しする息子の言葉を不思議に思いつつも、
妻の最期の手紙が気になったセドリックは、近くの客間で分厚い手紙を丁寧に読み始めた――。
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