わたしには、未来が見える。
わたしが死んだあとの未来で、わたしは血塗れ女王の二つ名を与えられた、稀代の大悪女だった。遠い遠い先の未来までわたしの悪名は轟き、後生に現れたどんな悪名高い女にも追随を許さず、世界一の悪女の名を恣にしていた。わたしとはまったく関係のない数百年も先のよその国の人間ですら、顔をしかめてわたしを悪しざまに罵るのを見て、馬鹿馬鹿しいと笑ったものだった。
なんで神がこんな力を与えたのかはわからないけれど。
良いでしょう。受けて立つ。
齢三つにして、わたしは神への反乱を心に誓った。
未来が見える王女が女王になり、目標を遂げるお話。
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