ミスティアはある時ここが乙女ゲームの世界に酷似した世界であること、自分が婚約者に近づいた女に嫉妬し投獄、死刑になる悪役キャラだと思い出す。彼女は破滅回避に尽力し、婚約者には近づかないようにした結果、婚約者だけではなく他の攻略対象たちまでゲームに無かった病みや狂気を現しはじめヤンデレ逆ハーレムが形成され、彼女の知らない間投獄死罪を回避する学校生活は、一歩間違えれば監禁バッドエンドの学校生活に変化していていた。
周囲の狂気を知らないミスティアは、使用人や家族を自分のデッドエンドに巻き込まないよう努めるが起きないイベント、無かったはずの事件、生きているはずのない人間たちによって彼女の野望は打ち砕かれていく。
全てが異常だらけの中で、ミスティアは無事、ゲームシナリオ終了の一年間を終えることが出来るのか。
「選びなよ。選択権は君にある。君の意思でどちらを捨てるか選んで。ミスティア」
「ふふ……仕方ないなあ。いいよ。だってミスティアが俺にとって一番大事だもの」
「それじゃあお前はあいつのことが好きだと思われるだろ」
「違うんだ、これでいい。これでいいんだ。君を守ることで……俺は……」
「ひひ、お前にも見せてやるよ。人間が本当の地獄を見る瞬間をなあ!」
「ミスティアさんは、ずっと笑っていられる世界にいてくださいね」
「……お前は変わらないな、ミスティア……。今もなお、俺を助けたときと変わらない」
--悪役令嬢に ハッピーエンドはありますか?
※異録は他者視点です。
※正規の結末の他、個別エンド予定(ハッピーエンド、ifバッドエンド)
書籍化+コミカライズ決定しました。
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