サヨナラさんかく

雪村実里(33)
真面目で実直、曲がったことは大嫌いな彼女は、最近長い片思いに決着をつけたばかり。
ずっと好きだった同期の彼は、あっという間に他の人と結婚してしまった。
〝スッキリしました、元気です〟表面上は前向き。
けれど思いとは裏腹に、整理しきれない置き場のない思いがどこかにある。
それは振られた相手に対する未練ではなく、ヒリヒリする様な恋はもうしたくない、安心したいホッとしたいという概念になって。未来に対して臆病になっていた。

雪村の職場の同僚、山上朝陽(28)は、雪村とは上司と部下という関係で3年間共に働いてきた。雪村の異動により現在は接点が何もない。
2年近くつき合った一つ年下の彼女がおり、そろそろ結婚かという人生のターニングポイントを迎えていた。

浅間 環(38)
婚活コーディネーターをしている友人の企みにより知り合った高校教師。
以前は実家のある宮城県仙台市で小学校の教師をしていたが、事情があり、8年前に職を変え引っ越してきた。
雪村とは飯友のような穏やかな関係になるが…

※これからシリーズ 3作品目です。

内容は『あなたじゃないなら』のスピンオフになりますが、単独でも読める様に書いてみました。
どんなことがあってこうなっているのかを知りたいという方は、
『あなたじゃないなら』https://estar.jp/novels/25508774の第13章「十年分のありがとう」を読んでいただくだけでも少し分かるかもしれません。

どうぞよろしくお願いします。

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