ルチアは受け取った手紙を見て、覚悟を決める時が来たと思った。婚約者である王太子が命の恩人である女性を連れて、王城に帰還するらしい。ついに私にもこの時が来てしまったのだ、と深い絶望に飲み込まれそうになりながら、ルチアは強く唇を噛みしめた。
巷では婚約者同士の中で「運命の人」と出会って婚約を破棄する事案が発生しているらしい。ルチアは自分には関係ないと思っていた。しかしまさか、自分が当事者になるなんて。
運命によって結ばれた二人。果たして、運命の行方とは――?
運命の歯車は悲しいほどに狂わない。

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