<ブラック・バインド>に勤めるアトラスは、固有スキル<倍返し>の持ち主。
受けたダメージを倍にして敵に仕返し、受けた支援魔法を倍にして仲間に返してパーティーに貢献していた。
その結果、アトラスがメンバーになってから5年で<ブラック・バインド>は急成長、大手ギルドの一角に数えられるまでに成長していた。
しかしある日突然「ダメージばかり受ける無能いらない」と、パーティの隊長トニーにギルドを追い出されてしまう。
<倍返し>を活用するため、仲間の身代わりになっていたのだが、<ブラック・バインド>の面々はそのことを理解していなかった。
しかし、そんな不憫な兄を見ていた妹は、「王国一のギルド<ホワイト・ナイツ>に転職しなよ」と兄に勧める。
半信半疑で転職試験を受けたアトラスは、いきなり<ホワイト・ナイツ>のSランクパーティーの隊長に抜擢される。
部下からも慕われ、毎日定時帰りで楽しい日々を過ごすアトラス。
一方、アトラスがいなくなったことで、トニー隊長たちは全くダンジョンを攻略できなくなる。
トニー隊長はSランクからCランクに降格になり、アトラスに土下座して泣きつくが、もう時すでに遅し。
王国一のギルドで楽しくやっていたアトラスは、トニー隊長の懇願を一蹴するのだった。
※アルファポリス、カクヨムにも遅れて転載しています。
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