小学5年の時、母親に自分と幼馴染の少女を比べられ、「幼馴染の由花ちゃんはあんなに優秀なのに、何で貴方は落ちこぼれなの! あの子より優れてるものが貴方には一つも無いじゃない!」
と、怒鳴られ、家を出て行かれてしまった少年、山崎拓斗は、幼馴染に勝つことに執念を抱く。
幼馴染に何か一つでも勝ちたいと、勉強、スポーツ、娯楽、何ごとにおいても必死に努力するようになる。
だが、高校2年になった今も幼馴染に勝てないでいた。
中間テストで幼馴染に敗れた日の夜、幼馴染に彼氏が欲しいと相談される。
「最近、私の友達も彼氏出来たんだよね。毎日惚気られちゃって大変。私も彼氏欲しいなー。近くに良い人居ないかなーチラチラ」
「何故、俺の顔をチラチラと見てるのか分からないが、少なくとも俺には心辺りが無いな」
「ぐぬぬ……やっぱ、伝わらないか。鈍感朴念仁のタクくんだもんなぁ……それとも私が遠回しに言いすぎたのかな?ブツブツ」
山崎拓斗は、完璧でモテる幼馴染だが、彼氏いたこと無いと気が付き、
『もし、俺が幼馴染より早く恋人を作れば、幼馴染に恋愛経験において勝ったことになるのでは!?』
幼馴染に勝つため、彼女作りを開始する。
━━━━━タクくんが女の子とデート! どうしよ。タクくん取られたくない!
━━━━━山崎君が、幼馴染の桜さんと付き合ってないなら、私にも可能性あるよね?
━━━━━先輩。私は去年のあの日からずっと先輩の事が好きなんですよ?
━━━━━タクにぃ。凡人が由花ねぇに勝つなんて無謀なんだよ? それなのにいつまでも諦めないなんて、やっぱり風花の未来の旦那様はカッコいいなぁ
【日間現実恋愛8位ありがとうございます】
※こちらの作品はカクヨム、ノベルアップ+でも投稿しております。
レビュー