宮廷魔術師の婚約者

著者:春乃春海

今まで数多くの優秀な魔術師を輩出してきた名門スチュワート家に生まれたメラニー。
しかし、彼女は家族の中で唯一魔力の少ない、落ちこぼれだった。
人見知りの性格もあって、いつも屋敷の書庫に篭っているようなメラニーに、婚約者であるジュリアンは一方的に婚約破棄を申しつける。
しかもジュリアンの新しい婚約者は、メラニーの親友のエミリアだった。
ショックを受けて、ますます屋敷に引き篭もるメラニーだったが、叔父で魔術学校の教授であるダリウスに助手として働かないかと誘われる。
そこで発揮されたメラニーの才能。
「メ、メラニー? もしかして、君、古代語が読めるのかい?」
メラニーが古代魔術を復元させて作った薬品を見て、ダリウスは驚愕する。
そして国一番の宮廷魔術師であるクインも偶然その場に居合わせ、異形の才能を持ったメラニーを弟子に誘うのだった。

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