貴族令嬢ヴァレリアは、婚約者の王子によって処刑台へと送られた。
王子が連れてきた第二妃候補の女を、貶めようとした罪によって……。
ヴァレリアは実際、第二妃を侮辱し、「その女を殺してくれ」と周囲に訴え、大いに騒ぎ立ててきたのだ。
けれど、別に嫉妬心からではない。
王子が一目惚れして連れてきた第二妃は、人間ではないのだ。そいつは魔物である。
ヴァレリアだけが、この真実を知っていたのだった。
……でも、ヴァレリアは嫉妬に狂った悪役令嬢だと蔑まれ、ついには死罪となって処刑されてしまった。
――が、その直後。信じられないことに、時間が巻き戻ったのだった。
ヴァレリアはループする投獄~処刑の日々の中、ある計画を思いつく。
「最後に処刑台の上で、『アイツは魔物だ』と大声で暴露して、見物人たちに訴えてやりますわ……!」
この計画を実行するため、ヴァレリアは闘志を燃やして処刑台に立つ。
だが、まず、瞬殺してくる処刑人と戦わなくてはならない……凶剣のギルベルトと呼ばれる、人気の闘剣奴隷と……。
ヴァレリアを毎回真っ二つに叩っ切ってくる、めっぽう強い処刑人の男との戦いが始まった――。
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