頭痛を抱えて目覚めれば、学院の秀才と言われている子爵家のマリン嬢らしき女性が、僕の顔を覗き込んでいた。いや、でも、彼女は僕と同い年だからこんなに年上じゃないよな。そう思っていたら……
「あなた様は現在32歳を迎えられました」
は?
ーーどうやら僕は16歳までの記憶に戻ったらしい。それ以降の事は綺麗さっぱり。
そして彼女は32歳のマリン嬢。僕の妻、だという。でもそれにしてはよそよそしい。
……僕の記憶が16歳だからだろうか?
でも、秀才と名高い憧れの女性と結婚しているなんて、僕は幸せ者だと思うんだ。
2021.12.25 着想・執筆開始
クリスマス用なので今日中に完結予定
エブリスタと同時更新・公開
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