運命の相手を見つけたから婚約破棄するというけれど、それは平民の振りした私ですから

著者:里海 慧

「俺は運命の愛を知った。だからお前とは婚約破棄する」

 侯爵家の跡取りとして日々研鑽を積むフィオーナは三ヶ月ぶりに会った婚約者から婚約破棄を告げられる。
 しかしその運命の相手とは、平民イオナに扮したフィオーナ自身だった。

 呆れて何も言えないまま、婚約破棄を了承したフィオーナは後継教育に力を入れる。
 実地訓練として侯爵家が運営する高級レストランや宝石店で従業員イオナとして働き、店舗は右肩上がりに売り上げが伸びていく。
 ところがイオナに元婚約者が詰め寄り、営業妨害で叩き出そうとした時に助けてくれたのはお客様としてレストランにきていた男性、フェリスだった。

 今度は宝石店でフェリスから想い人に送る指輪のオーダーを頼まれて、痛む心に戸惑うフィオーナ。
 ところがその指輪は、フィオーナに送られ求婚される。

 元婚約者はイオナのために婚約破棄したのに相手にされず、墓穴を掘っていくのだった。

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