「きみのためを思って追放するんだ」と上から目線で説教していた元婚約者が、いまになって戻って来てくれとやたら必死に懇願していますが、残念ながらわたしはもう辺境騎士団領で最高に幸せになったのでお断りです。

「きみのためを思って云っているんだ。宮廷を出て行け」

 婚約者であったわたしの目の前で、王子は平然とそう口にします。何でも、かれは異世界からやってきた少女と結婚するのだとか。わたしの存在が邪魔になったんですね。ただし、後になって戻って来てくれと泣きついても、もう知りません。わたしは辺境の騎士団領へ行き、そこでたくさんの騎士さまたちに囲まれて最高の幸せを見つけます!

 婚約者に裏切られ、上から目線でののしられて宮廷を追放された伯爵令嬢が、輝くようなほんとうの幸せを見つけるロマンティックストーリー。

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