自分の会社を持つことが夢だった俺は大企業に勤めるかたわらで独立資金を貯めていた。
目標金額を達成した俺は退職し、満を辞して婚約していた彼女に起業することを報告したら。
「別れましょう。あんな良い会社辞めるなんてあり得ない」
あっさりと婚約破棄され、彼女と別れることになった。
独り身となった俺は身を粉にして働いた。
そんななか、取引先の社長令嬢と懇意になった。
彼女は公私ともに俺を助けてくれた。やがて会社は大きくなり、彼女と結婚も果たした。
そんなある日、元婚約者が会社をアポ無しで面会にやって来た。
久しぶりに見た元婚約者はやつれた様子だった。過去のことは謝るから復縁したいと言う。
「いや、もう俺は結婚してるから」
泣き崩れる元婚約者を残して俺は会議室を出た。
※小説家になろう様、カクヨム様、アルファポリス様にて同時掲載しています。
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