学園一の美少女に罰ゲームで告白してOKされてから振られることなく一ヶ月が経過した件について。

 ──おかしい。何かが、絶対におかしい。「弘人くん。今日はどんな所に遊びに行きますか? 私、カフェ巡りをしたいんですけど」「う、うん。そうだね……」 腕にピッタリとくっついた黒瀬菜月がニコニコと笑いながら今日のデートの予定を立てている。主人公、赤城弘人はそれに冷や汗をかきながら笑顔で頷きながら返事をした。やっぱり、絶対におかしい。──学園のアイドルが、自分の告白をOKするなんて。赤城弘人は一ヶ月前、学校一の美少女である黒瀬菜月に罰ゲームで告白した。もちろん振られると思っていた。
相手は超がつく程の高嶺の花。主人公とはとても釣り合わない。しかし意外にも菜月は俺の告白に対してOKした。主人公は困惑した。だがすぐに菜月が弘人に恥をかかせないためにOKしたことに気づき、すぐに振られるだろうと考えていた。
当然だ。ごく普通の主人公と学校一の美少女が釣り合うはずもない。
──しかし、一ヶ月経過した現在、弘人は何故かまだ振られていなかった。

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