それの何がいけませんの?

 第二王子であるジェイデンはある日、兄ローガンが婚約を解消したこと、彼の元婚約者である聖女エルビナと婚約するよう告げられる。

 可憐で美しく、慈愛の精神に満ちたエルビナ。聖女の鏡のような彼女と接するうちに、ジェイデンは強く惹かれていくように。

(兄上はどうして彼女を大事にしなかったんだろう?)

 エルビナは誰よりも王太子妃に相応しく、ジェイデンには婚約解消の理由が理解できない。

 しかし、婚約してから初めて迎えた夜会の日、王太子ローガンが「その女は聖女の皮を被った悪魔だ!」と叫び始め――――?

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