旦那さまが溺愛しているのは私なので返してもらいますね

著者:あさと

「なるほど。クレイブ様の妻の座を、そしてアライドフィード侯爵夫人の座を望む、と。それがあなたのご希望ですのね?」
 最愛の夫が行方不明となって三年。だれもが諦めていく中、決して諦めずに捜索を続けていたレアリナのもとに、ようやく夫が帰ってきた。
 ……記憶を失い、ひとりの女性と、こどもを連れて。
 女性曰く、自分たちは愛しあっていて、しかもこどもまでいるのだから、妻となり侯爵夫人となるのは自分であるべきだ、と。
 なるほど。それがあなたの選択ですね? ではそれに応じた責任も果たしてもらいましょうか。というはなし。

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