婚約破棄の件は承知しました。ところで、一つよろしいでしょうか

グレニア国の辺境を守護するフェアフィールド伯爵家の二女にして末娘のナスターシャは、放蕩な婚約者オーギュスト王太子とリリアンの画策により婚約破棄されてしまう。身の潔白や冤罪を訴えたり、困惑したりするわけでもなく、ナスターシャは優雅に微笑み、静かな声で告げた。

「婚約破棄の件は承知しました。ところで、一つよろしいでしょうか?」

ナスターシャの口から告げられた言葉にオーギュストは絶句し、彼女を嘲笑していた貴族たちは国の終わりを予感して絶望した。

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