隣国皇帝は平凡な『額縁』令嬢を乞い願う〜狼はツガイの匂いを間違えない〜

平凡な男爵令嬢アン・イルドゥースは、隣国皇帝に『額縁姫』として求婚される。
才色あふれる妹と弟のために尽くしてきたアンにとって、その求婚は寝耳に水だった。

──貧乏男爵家の長女。
即ち、それは家の為の供物である。
供物、それすなわち世界の主人公にはなりえない存在。
誰かの幸福の脇役であり、添え物であり、世界が世界が円滑に進むための歯車の一つだ。
彼女は自分のことを、それ以外の何者でもないと思っていた。

──だが彼女のことを、隣国皇帝は知っていた。
その黒狼の血を引く獣人の『嗅覚』で。

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