子爵家の娘ヴィヴィ・ビョルクには前世の記憶があった。
そして、自分のいるこの世界が『雪の花、空の花』という小説の世界だと知っていた。
だが、ビョルク子爵家なんて小説にでてこないし、自分は地味だし、きっとモブなんだなと安心しきっていたヴィヴィは、八歳の時に養子に来た天使のような少年クリスを弟として可愛がり、のんびり過ごしていた。
十二年後、運命のいたずらなのか、最初から決められていたのか、ヴィヴィは小説の悪女ヴェロニカとなって王宮の夜会に居た。
それでも極力王子や聖女を避けていたヴェロニカだったが、さらなる運命のいたずらに仕方なく彼らと対峙することになる。
ゆるっと悪女や転生を絡めた話が書きたいなーで書いた短編です。
暇つぶし程度にどうぞ。
レビュー