『腹上死』風の噂で聞いたその死因は、童貞の俺には刺激が強いものだった。
そんな甘美な死は、常に戦いの場に身を置く、勇者パーティの一員には関係の無い話だと耳を塞いだ。
魔王軍との長きに渡る激闘の末、俺達は魔王に手が届くまであと一歩というところまで辿り着いた。
幼馴染であり、親友でもある勇者リット。
神話の聖女の生まれ変わりとまで称される聖女アリア。
今まで共に戦ってきた頼りになる仲間達だ。
俺達なら必ず魔王を討伐できる。
そう思っていたのに……。
勇者は淫魔の腹の上で死んだ。
それはもう、幸せそうな表情だった。
「腹上死勇者爆誕事件なんて、俺にどうしろって言うんだよ……」
ガン泣きしている見た目幼女の淫魔を連れて、とぼとぼと聖女アリアのもとへ向かう。
タイトル変えました。
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