もう遅い系の主人公みたいな奴がクラスメイトにいるのだが、一向に不幸なままなので俺が幸せにしてやんよ

この学園にはアイドルがいる。美少女で、なんでもできて、周囲からも人気だ。
だけど、俺だけは知っていた。それを後ろで支えている奴がいる。

一番凄いのはそいつなんだ。だけど、アイドル様はそいつに対して酷い扱いをしやがる。
 
ことあるごとに、無理難題を押し付けては自分は何もしない。失敗はそいつのせい、成功は自分のもの。
俺の好きな物語ならそんな奴は自分から破滅する。だから、待っていたが一向にそんなことにならない。

「だから俺がお前を幸せにしてやんよ」

「えっ、ぼ、ボクなんて……全然ダメダメで……」

「大丈夫だ、俺はお前を見てきた。お前は凄い奴だ、絶対に幸せにしてやる」

「む、ムリムリムリ」

「手伝ってやる。俺に任せとけばハーレムエンドだって見えてくるぞ」

「ハーレムって……男子の恰好をしているけど、ボクは本当は……」

「なんか言ったか? 相棒」

「……なんでもない。……バカ」

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