俺にだけ懐く義妹と高校デビューした幼馴染が、家に転がり込んできたんだが?

著者:雲雀湯

数年ぶりに再会した妹は、思わずドキリとしてしまうほど綺麗になっていた。

「またよろしく、兄さん」
「あ、あぁ……」

すぐ泣いて引っ込み思案、よく後ろを着いて回り甘えん坊。
それが今は多少素っ気なくもクールな感じの美少女に。
だから妹というよりも同じ年頃の異性になっていて、再び始めた同居生活にドギマギしてしまう。

「あの、背中から乗っかってって……ちょっと近く、ないですかね?」
「? 昔はこうだったよ」

そのくせ昔の様に接してくるところもあって、距離感を測りかねる。

そんな一変した生活の中でも変わらないものもあった。

遠慮もなければ、気も使わない。我が物顔で部屋に入り浸り、だけどすぐ傍にいるのが当たり前。
誰よりも、家族よりもすぐ近くにいて、兄妹のように育った幼馴染。

「お、エロ同人! これってどちゃシコ?」
「あ、それ布教されたやつ。まぁ読めばわかるかな」

それが高校入学目前に、本人と見紛うばかりの美少女に変身した。

「見てみて! これが完璧で正しい高校デビューってやつだぜ!」
「いや、詐欺だろう!」

見た目はゆるふわ美少女で、これまでと同じように接して来られれば、家でも学校でもトラブルを起こして――

これはまるで別人の様に変貌した妹と、家族よりも近かった幼馴染と、一つ屋根の下で家族になるまでのお話。

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