最愛の貴方へ婚約破棄を。心の底から愛してる。

「ディアボルテ・オーベルハント伯爵令嬢。貴方との婚約は破棄させてもらうよ」

 王太子であるジグニールは、死にかけている婚約者にそう突き付けた。
 その隣には見目麗しい男爵令嬢。
 寝たきりでもう起きることすらできず、涙を零す婚約者の腕から、ジグニールは王家の秘宝である腕輪を無慈悲にも奪い取る

「このブレスレットは返してもらうよ。これは王家の秘宝の一つだからね。君が身に着けていていいようなものじゃないんだ。王太子たる私にこそ相応しい」

 へらへらと嗤い、無慈悲に去っていくジグニールを見つめ、ディアボルテはただ、涙するのだった……。

※ざまぁではありません。ざまぁ好きの方はご注意ください。
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