結婚式の夜「君を愛する事はない」と 言われたので、あなたを助けることはありません

著者:彩戸ゆめ

「申し訳ないが、僕が君を愛することはない」
結婚式の夜、いわゆる初夜を迎えるという時に、私の部屋同士が繋がっている扉から現れた夫になったばかりの人は、少しも申し訳ないと思っていない顔でそう言った。
テイラー伯爵家の嫡男ロベルトには、真実の愛で結ばれた恋人がいる。
ならばなぜ私と結婚したのかというと、そこには複雑な事情があった。

そして二年後、約束通り離縁の手続きをしようとするとロベルトは私と本当に夫婦になりたいと言った。
今さら何を言い出すのだろうか。
私の弁護士としてシュバルツ公爵家の次男であるラファエルがやってきて、ロベルトの愚かな言動を遮った。

初恋に決別し、前を向く決心をした私の話。

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