幼馴染のパソコンを修理したら俺へのラブレターが出てきたんだが、書かれていた内容が激重だった件について

著者:久野真一

 大晦日の夜。俺、彼方万里(かなたばんり)は、
 幼馴染の恩田真子(おんだまこ)に呼び出されてPCの修理をしていた。
 昔からコンピュータやプログラミングが得意なので、このくらいは朝飯前。
 
 真子とは家が近所で昔から家を行き来して彼女のPCのお守りをしてやっていたようなちょっと変わった関係。
 片想いの相手でもある。

 パソコンの修理をさっと終えた俺は彼女のデスクトップに見慣れないファイルがあるのを目にする。
 「万里への恋文.docx」というめちゃくちゃ直球なラブレター。
 勝手に中身を見てはいけないと、何事もないように作業を終えた俺だけど、頭の中はそのファイルのことでいっぱい。

 彼女の家で一緒に大晦日の夕食を共にした後。
 真子から一通の封筒を差し出された俺。

「万里。これ読んで欲しいの」
「あ、ああ。わかった」

 促されるままにその手紙を読み進める俺。
 しかし、だ。
 好きな女の子の眼の前でラブレターを読み上げる俺。
 それにいちいち反応する真子。
 恥ずかしすぎるんだけど!?

 さらに読み進めていくと、出てきたのは短いJavaScriptのプログラム。

function forever(){
console.log("大好き");
forever();
}
forever();

 最近、真子にねだられてプログラミングを教えていたけど、まさかそれを使ってこんな斜め上の告白をしてくるとは……。
 
 大晦日の夜に繰り広げられる、両片想いで、どこか変な二人が一歩先に進むお話をお楽しみください。

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