私を処刑したら、困るのは殿下ですが……本当によろしいのですか?

「ソフィア・シェルハント! 宮廷薬剤師であるお前を、王族殺害未遂で処刑する!」
「……はい?」

 ソフィアが薬湯を届けに行くと、アーサー王子にそう告げられてしまった。
 王子の隣には恋人の男爵令嬢がいて、ニヤニヤと楽しそうにソフィアの様子を眺めている。

 どうやら、王子はこの緑色の苦い薬湯を毒だと思っているらしい。

 王子の病にはこの薬しか効かないと伝えても、まったく信じようとしない王子はソフィアを牢に閉じ込めてしまう。
 さらに、その薬を作るために必要な小鍋まで割ってしまい……!?

(ああ……これでもう2度と殿下の薬を作ることはできないわね)

 ソフィアが投獄されて3日目、とうとう王子の病が発症した──。

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