親に捨てられ知らない土地で一人暮らしするはずだったんだけど、どういうわけかギャルな美少女が転がり込んできたので二人暮らしになりました。

君方漣。
俺の両親はともに不倫をしていた。
俺が高校一年の冬、双方の不倫が原因で訴訟合戦勃発。両親ともに親権放棄を言い出し俺は捨てられた。
捨てる神あれば拾う神ありで、俺は叔父が養子として引き受けてもらえた。
一番信頼できるはずの両親に裏切られたので人を信用することに臆病になっている。だから、敢えて知らない土地で一人きりで歩いていく荒療治を行うことにした。
イチから全てをやり直す覚悟を持つために知らない土地で一人で立ち上がり、つらい過去を乗り越えようと思った。
人は一人でで生きていけないとは言うけれど、今の僕は誰かといることのほうに怖さを感じる。また裏切られたらって。
そんなにしょっちゅう裏切り行為が発生するわけないのはわかってはいるけど、こわいものは怖い。
一人でいる事自体には寂しさは感じない。もう慣れている。
本当の恐怖は孤独の寂しさなのだった。
鈴原萌々花。
わたしの見た目は明るく活発なギャル系だ。背の低さから小動物系と揶揄されることもある。
男子からの人気も高いが実は交際したことは一度もない。逆に怖いと思うこともしばしばある。
母子家庭のひとり娘で決して裕福な家庭で暮らしてはいないが敢えてギャルを装っている。
最近母はある男と意気投合する。そのときの母は今までに見たこともない乙女の表情をしていた。
母にはこの人と結婚して幸せな家庭を築いてほしいと思った。そこにわたしは異物。いてはいけないような気がした。
それからわたしには居場所がなく、生きていく目標を見いだせなくなった。
母から距離を置かれるようになり、疎ましく思われていることも薄々は感じていた。
でも、一人は寂しい。友だちと一緒にいるときには気が紛れるが一人になったときに漣のように襲ってくる孤独の恐怖感に震える毎日。
そんな日が、あの日を、あの夜を境に変わっていく……
※この物語は、法律・法令に反する行為及び公序良俗違反を容認・推奨するものではありません。…続きを読む

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