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VRMMO「ザ・ディスティニー」において最強の一角と言われた主人公カミュは、状態異常を起こす唯一の糸武器使いだった。だがある日、正月イベントの福笑いアイテムを付けて福笑い顔になり、体重も200㎏にして遊んでいると、そのまま固定されてゲーム内に囚われてしまう。重量オーバーによる各種ステータス低下からほかのプレイヤーはおろか、雑魚モンスターにすら勝てなくなり……。
8年近く前の初期作品になりますので、素人丸出しです。【復讐】に重きをおいた作品ですので、チカラモチャーとは全く毛並みが違い、自分でもゾッとするくらい常に暗い雰囲気で話が進みます(笑)。注意)シルエラは引き立て役であり、ヒロインではありません。過度に感情移入なさらないようお気をつけください。第二部終盤で登場中ヒロインとのキスの描写があります。
お見苦しいところは多々あるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。…続きを読む
明かせぬ正体完全版 ~最強の糸使いは復讐の死神となる~

レビュー(1件)
レビュー
完全VRMMORPG『ザ・デスティニー』のトッププレーヤー・カミュは、正月限定ガチャで手に入れた福笑いの袴を冗談で着て遊んでいる間に、ログアウト不能となり、ゲーム内での移動速度や筋力、魔力、敏捷度が90%低下するという厳しい状態に陥る。それどころかオンラインからログアウトができなくなり、管理者が消え、ゲームは無法地帯と化し犯罪が横行。プレーヤー人口の増加により供給が逼迫し、物価上昇が起きていた。そんな中、カミュはカジカと名乗り薪割りをして生活しながら、逆転の機会を狙うことに……。
この物語は、見た目やステータスで差別される弱者男性の苦労を描いてて、現実社会のルッキズムとか、強者がいつ弱者になるかわからんって現実を皮肉った内容。カミュと初心者のシルエラとの出会いと別れは、女が「優しい男」より「強くてちょっとヤバい男」に惹かれるっていう厳しい現実を示しとるように見える😭
『ザ・デスティニー』の世界は、剣と魔法のファンタジーっぽいけど、実は産業革命後のヨーロッパみたいな弱肉強食の資本主義社会で、強者がギルドで下位メンバーを搾取する構図が描かれている。カミュが元のステータスを取り戻しても、精神的にダメージ受けたら過去の力を100%発揮して戦えるわけでは無いってことを描いていて、自己肯定感や矜持を奪われ、侮蔑された者が加害者の想定以上に精神を破壊されるってことを深く表現してるのが興味深い👀