「ふっざけんな──ッ!」と、誰も居ない教室でイケ好かないギャルの机を蹴飛ばしたら──。ぼっちで陰キャな俺の日常は目まぐるしく変化した。もう戻れない、あの頃には──。

著者:おひるね

「は? なんで筋トレとか始めちゃってんの? キモいんだけど? やめてくんない?」
 義理の妹、楓(かえで)は俺を毛嫌いして虐げてくる。
 でも俺は決めたんだ。虐げられるだけの人生にサヨナラを告げるって。
 だから勇気を振り絞って、生まれて初めて言い返した──。
「筋トレの邪魔だから出てけ。ハウスッ!」
「え……。お兄ちゃん……? どうしたの?」
「うるせえ! 返事はワンッて言え! ハウスッ!」
「……わ、ワンッ!」
 
「よし。四足歩行でハウスしろ」
「ワンワンワンッ!」
 あれ……。何か間違えているような気がするのは、気のせいかな?

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