小説家になろう 雨さえ降らなければ あっ、とか細い悲鳴を上げながら、男爵令嬢アデレードは床に倒れ込んだ。 か細いながらその悲鳴は「十分に周囲の注意をひく音量」であり、倒れた角度も絶妙。 その不自然さに即座に気づく要領の良さがあったら、結果は違ったのだろうか。 王室主催の舞踏会。 王子と若い貴族たちに心無い仕打ちを受け、公爵.... 著者 : 有沢真尋 2021.08.04 小説家になろう