小説家になろう 「それって、保険金殺人の話ですか?」と彼女は言った 「そうだ、聞いてくれよ。うちの嫁さん、最低なんだ。生まれたのが双子だからって、全然家事をしなくなったんだよ。部屋の隅に埃溜まってるし、食事は総菜。今着てるこのシャツなんかもさ、俺がクリーニング出したんだぜ。やってらんないよ」 混んだ社食で相席になった営業主任が、愚痴っている。その妻は、今は休んでい.... 著者 : 紀伊章 2024.03.20 小説家になろう