小説家になろう わたしが異世界で出会った人は、静かに死を待つ人でした。 明かりのない薄暗いその部屋で、わたしは目を覚ました。 ここがどこだかわからない。 自分の名前さえ、おぼろげで。 戸惑うわたしに話しかけてきたのは、穏やかで優しい人だった。 彼を好きになった。 だけど彼とは結ばれない。 彼は明日、この国のために、死ななければならないから――。 *前後編.... 著者 : 名紗すいか 2023.07.08 小説家になろう