【第二章完結】キイチ・ブラッドとストレンジャーな婚約者

 「君はかわらないな」

優秀だが傲慢でもある吸血鬼の青年キイチ・ブラッド(18)は7年ぶりに故郷アンヴァンへと戻ってきた。

喧嘩別れしたきりだった婚約者、人間の少女エリカ・ストレンジャー(17)と正式に婚約関係を結ぶためである。

この婚約には、両種族友好のアピールという目的があった。

アンヴァンでは節目を迎え、人間側でも吸血鬼側でもテロ活動が横行している。

友好のシンボルとなったキイチとエリカは何度もテロリストから狙われることになるのだった。

人のほかに吸血鬼の存在する世界。

吸血鬼は牙と身体能力で人間を襲い、人間は吸血鬼に対抗するため呪術を編み出した。

長く敵対してきた両者だが、双方の未来のため吸血鬼と人間との間に和平協定が結ばれ、両種族の恒久の友情を誓ってイル・アンヴァン学院が建立された。

敵対から共存へ歩みだして100年を経てなお、人間にも吸血鬼にも相手を滅ぼすべきという過激派が多く存在していた。

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