クラスメイトの氷の女王が、猫耳メイド喫茶でバイトしている現場に遭遇してしまった!?

著者:間咲正樹

「なあなあ、これからみんなでカラオケでも行こーぜ」
「「「いいねー!」」」

 とある放課後。
 今日も陽キャの坪井が、同じく陽キャの連中をカラオケに誘っている。
 まったく、なんで陽キャはこんなにカラオケが好きなのだろうか?

「ねえ、音霧さんも一緒に行こーよ」

 ――!
 坪井が音霧さんのことも誘いやがった。
 だが――。

「ごめんなさい、私これから、用事あるから」
「――! そ、そっか」

 フッ、ほらな。
 やっぱり断られた。
 音霧さんは男女ともに魅了する、絶世の美貌を誇っていながらも、誰に対しても常に冷たい態度しか取らないことから、『氷の女王』と呼ばれている孤高の存在。
 お前みたいなチャラい男の誘いになんて、乗るわけがないだろう。
 さて、と、こうしちゃいられない。
 俺も今日は、大事な用事があるんだ。
 鞄を手にした俺は、鼻歌交じりに教室を後にした。

「よし」

 自転車でわざわざ隣町までやって来た俺は、とあるファンシーな店の前で自転車を停めた。
 この店こそが、俺の目的地である、猫耳メイド喫茶の『ニャッポリート』。
 俺はニャッポリートの常連なのである。
 今日から新しくバイトで入ったという、新人猫耳メイドのプリンちゃんを指名した俺は、どんな娘が来るかワクワクしながら待つ。
 すると――。

「ニャッポリート! ご指名ありがとうございますにゃ! 新人メイドの、プリンですにゃ~。にゃにゃにゃにゃ~ん! ………………あ」
「――!!!」

 席に現れたプリンちゃんを見て、俺は思わず絶句した。
 何とそれは――氷の女王こと、音霧さんその人だったのである――!
 なにィイイイイイイ!?!?!?

※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です
本サービスは株式会社ヒナプロジェクトが提供するものではありません

レビュー