婚約に浮かれていたら婚約者にぶっちされかけていたらしい。

著者:木月橘

 アレクサンドルは公爵家の跡継ぎだ。父親譲りの見目の良さと母親譲りの穏やかな気性で、同年代の女性達の憧れの的だった。

 けれど彼は絶望していた。何故なら婚約者に会えないからだ。
 彼女はアレクサンドルにまるで興味を示さない。

「すみません、観劇には行けません」
「すみません、オペラには行けません」
「すみません、急に来ないで下さい」
「すみません、帰って下さい」

 どんなに愛を伝えても婚約者の凪いだ瞳はアレクサンドルを映さない。
 彼女はどこか別世界で生きているような女性だった――。

※他作『乙ゲーの世界に転生したけど攻略対象の婚約者ぶっちした。』に出てくる、婚約者ぶっちされかけていたアレクサンドルのお話です。

今作のヒロイン・エレオノールの本音はそちらです。こちらで語られるのは完全に語っている人の勘違いです。
ヒロインが恋愛脳ではなく、また恋愛に対する比重が非常に軽いので淡々としています。かなり塩対応&冷めているように感じると思います。
そういう子です。
糖度の高いいちゃらぶはこの話にはありません。

メインのアレクサンドルが転生者ではないので、乙ゲー要素も転生要素もほぼありません。

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レビュー