王都でも老舗の服飾サロン【アムネシア】の娘であり、優秀な刺繍職人でもあるフィーネ。
彼女には前世、そして前々世の記憶があった。
そのどちらも恋を叶えた結果、愛する人と自分が死んでしまう結末を迎えていた。
今世ではそんな最期を迎えないよう、恋をしない。
そう決めたフィーネは仕事に生きる事を決意するが、自分に好意を向けてくれるある男性へと惹かれていく。
恋に臆病になっているフィーネはその想いを押し隠すも、彼からの贈り物が前世や前々世の【自分】に繋がりがある事に気付いてしまう。
彼はもしかしたら、前世、そして前々世で想い人だった彼なのだろうか。
彼にも記憶が残っていて、自分を見つけ出してくれたのだろうか。
──ずっと傍にいると言ってくれた、あの優しい声を信じよう。
悲劇を繰り返さない為に、自分に出来ることは──
*カクヨムにも投稿しています。
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