「……婚約破棄を、防いでほしいのです」
学園の天使と呼ばれるフレデリカ。彼女が頼ったのは、悪魔と噂される男、ロイだった。
何でも願いを叶えてくれる。ただし、それ相応の対価を持って。
その言葉で知られるロイが危険だとわかってはいても、王妃になるのだと、ならなければいけないと、幼い頃から母に言い聞かされていたフレデリカは、婚約破棄される訳にはいかなかった。
ロイの手腕は驚くべきもので、平民の女に心奪われていた王太子も、フレデリカの元へ少しずつ戻ってくる。けれど。
本当に、これでいいの?
そう、自分自身に問いかける声があり。
「これで、しばらく俺のことだけを考えるか?」
ロイの様子もおかしくて。
天使と悪魔、2人の恋の行方の物語。
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