リア国とジド国の戦争は休戦した。勝利を収めたリア国のブリンケン王はその論功行賞で最も活躍した公爵アベル・アルナルディに対し王族に繋がる栄誉を与えた。公爵アベル・アルナルディの娘アナを王太子妃に向かえるというのだ。
ところがブリンケン王は、アナ・アルナルディがラウール王太子に対して非礼だという理由で一方的に婚約破棄し、アナを王都ラミデスより追放してしまう。そして、伯爵ボドワン・ワトーの娘マリエットを新たに王太子妃とした。
怒ったのはアナだ。アナは感情をあまり面(おもて)に出さない、部屋で静かに本を読むのが好きな女性であった。
家を軽んじられ、自身も家のために好きな人との別れを受け入れていた。なのにこの仕打ちである。安楽椅子軍師アナの反撃が始まる。
レビュー