そちらが告げた婚約破棄を了承したのに、どうして驚いておりますの?

著者:

侯爵令嬢のアウラには悩みがあった。
それは、婚約者である公爵令息のエルヴィスの、アウラに対する言動だ。
一年前から、アウラはエルヴィスに嫌がらせを受け続けていた。
物を隠され、すれ違いざまに体をぶつけられ、中傷され、嫌味を言われた。
挙げ句には、貴族の男と話すな、公爵邸から出るなと言われ、もし破れば暴力を振るうと脅された。
なぜエルヴィスがこんな仕打ちをしてくるのかわからなかったが、格上の家柄であるエルヴィスに対し、アウラは耐えることしかできなかった。

だがある日、転機が訪れる。
エルヴィスがアウラに婚約破棄を告げたのだ。
歓喜に満ちたアウラは、躊躇うことなく了承する。
しかし当のエルヴィスは、なぜか驚いた様子でそんなアウラを見つめていた。

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