お抱えメイドと絶賛逃亡中〜親友の公爵令嬢を助けるために、王子を殴ってしまった俺は、王国指名手配犯にされました。斬首とか本当に無理だから、ギフト【未来視】で逃げ回り、スローライフを手にします。〜

著者:天音

 貴族御用達の王立学園の卒業パーティー。
 伯爵家の次男であるギルベルトは、親友の公爵令嬢のミーシャが泣きながら嫌がっているのに耐えられず、しつこく言いよるオラリア王国の第一王子ロリド殿下を殴ってしまう。

「貴様! 何をしたのかわかっているのか! 斬首だぞ!」

 顔をパンパンに腫らして、泣き叫ぶロリドにギルベルトは自分が犯してしまった罪の重さを知る。慌てて逃亡準備に取り掛かったギルベルト。

(ヤバい! ヤバい! ヤバい!!)

 昔ながらの不幸体質に斬首は決定した物として、即座に逃亡に入ったが、実はそれほど大事にはなっておらず、むしろ王子を正してくれた学友として、王国指名手配を受ける事になる。

 そんな事とはつゆしらず、神から与えられたギフト【未来視】を駆使して華麗に逃亡を続けるギルベルト。

 その後に続くのは1人の影。

「ご主人様。私もお供致します」

 幼い頃から共に育った専属メイドのセリアであった。

 これは、勘違いから始まった逃亡生活の中で、専属メイドとの絆を深めながら、不幸体質のギルベルトが数多の苦難に巻き込まれながらも、それを救済し、念願のスローライフを手にするまでの物語。

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