王子妃教育1日無料体験実施中!

著者:杜野秋人

「このような事件が明るみになった以上は私の婚約者のままにしておくことはできぬ!そなたと私の婚約は破棄される!」

ルテティア国立学園の卒業パーティーで、第二王子シャルルから唐突に飛び出したその一言で、シャルルの婚約者である公爵家令嬢ブランディーヌは一気に窮地に立たされる。
学園で下級生に対する陰湿ないじめが繰り返され、その首謀者がブランディーヌだというのだ。
だが彼女には身に覚えがない。

シャルルの隣にはいじめられているとされる下級生の男爵家令嬢コリンヌの姿が。そのコリンヌが、ブランディーヌと目が合った瞬間、確かに勝ち誇った笑みを浮かべたのが分かった。

ブランディーヌは敗けを認めるしかない。
だが、彼女は次のシャルルの言葉にさらなる衝撃を受けることになる。

「そして私の婚約は、新たにこのコリンヌと結ぶことになる!」

正式な場でもなく、おそらく父王の承諾さえも得ていないであろう段階で、独断で勝手なことを言い出すシャルル。それも大概だが、本当に男爵家の、下位貴族の娘に王子妃が務まると思っているのか。

これでもブランディーヌは彼の婚約者として10年費やしてきた。その彼の信頼を得られなかったのならば甘んじて婚約破棄も受け入れよう。
だがしかし、シャルルの王子としての立場は守らねばならない。男爵家の娘が立派に務めを果たせるならばいいが、もしも果たせなければ、回り回って婚約者の地位を守れなかったブランディーヌの責任さえも問われかねないのだ。

だから彼女はコリンヌに問うた。

「貴女、王子妃となる覚悟はお有りなのよね?
では、一度お試しで受けてみられますか?“王子妃教育”を」

そしてコリンヌは、なぜそう問われたのか、その真意を思い知ることになる━━!

◆拙作『今日も姫様がグイグイ来る』と同じ国の同じ時代の物語です。直接の繋がりはありませんが登場人物の一部が被ります。

◆4/22、完結。この話はアルファポリスでも投稿しています。

◆異世界恋愛ジャンルで投稿しますが恋愛要素は最後に少しだけ。もし違和感あればご指摘下さい。

◆4/26、日間[異世界恋愛]ランキング1位!同[総合]ランキング1位!ブックマーク初の1000件超え!ありがとうございます!

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